フルオンETFE
加工手順

下地処理

粉体塗装

焼  成

検  査
当社のフルオンETFE加工では、製品の用途に応じて3種類の加工を用意しております。

1.ナチュラルコートシリーズ 電気的特性、耐薬品性等を兼ね備えつつ、特に非粘着性において優れた性能を持っています。
膜厚は1コート1ベークで、
60μが標準です。顔料を含まない純粋のフッ素樹脂ですので、原則的には無色となります。
2.ハードコートシリーズ 塗装面が固く、多少粗面に仕上げます。耐摩耗性は勿論、硬いものを滑らす固形潤滑用途に適しています。
膜厚は
40μが標準で、色調は茶色です。
3.ライニングシリーズ 厳しい重防蝕に適しています。塗膜厚は600μが標準で、最高1500μ迄可能です。その上カーボン繊維入りですので、従来のフッ素樹脂と比べますと2倍以上の機械的強度があります。
色調は黒色です。

いずれの加工でも、以下の工程を基本として加工していきます。
実際の工程を写真で追って説明していきます。


(1):母材の洗浄・カラ焼き・下地処理

フルオンETFE加工のメリットとして、プライマー(接着剤)なしでコーティングが可能である為、溶剤が不要で、環境に非常に優しいということが挙げられます。
密着性を高める為、母材の表面はブラスト処理を念入りに行います。
ブラスト処理の出来で、その後の仕上がりが大きく変わってきます。
丁寧に一つ一つを確認しながら仕上げていきます。
このように管の内側だけを処理することも可能です。


(2):粉体塗装処理
連続塗膜を実現する為の粉体塗装。当社の特殊技術ノウハウが活きてきます。
フッ素パウダーの吹き付け

粉体塗装は非常に高度な技術であり、部品一つ違えば加工方法も違ってきます。
当社の長年蓄積されたのノウハウと、熟練の職人技によって、完璧な製品を作り出していきます。


(3):焼成処理
熱可塑性フッ素樹脂のコーティングの最終段階は、焼成作業です。
ただ焼成するだけでは決して良いコーティングは得られません。
母材の材質、塗装の膜厚などにより、最適な焼成温度と焼成時間を設定します。
ここでも、長年の経験とデータの蓄積が活かされます。

(4):検査
焼成作業が終了したら、完成した製品の検査をします。
一つ一つの出来具合を確かめ、確実な検査を行っていきます。
これは膜厚計を使用して膜厚を測定しているところです。複雑な部分でも均等にコーティングされているかを、装置で具体的な数値を検査していきます。
最新式のピンホール検査装置も積極的に活用し、ノーピンホールの製品を作り上げていきます。