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製品加工例 当社で加工しているフッ素樹脂塗装は、

 1:【静電粉体塗装によるコーティング・ライニング】

 2:【ディスパージョン・エナメルコーティング】

の2種類があります。
いずれの加工でも、加工工程は基本的にこのような流れになっています。

加工工程
1
搬入
2
下処理
3
水洗
4
加熱炉
5
サンドブラスト
6
スプレー塗装
搬入時、基材ごとにデータシートを作成します。 油脂を完全に脱脂します。 基材に付いている異物、ゴミを洗浄します。 脱脂・洗浄で取りきれない汚れを除去します。 表面を処理し、密着性を高めます。 ディスパージョンコーティングではここでエナメル塗装をします。
2〜5は塗装の密着性を高める為の下地処理です。

7
乾燥炉
8
焼成炉
9
スプレー塗装
10
乾燥炉
11
焼成炉
12
空冷
塗装面を乾燥させます。 原料・基材ごとに最適な焼成温度と時間で焼成します。 原料ごとに最適な方法で塗装します。 塗装面を乾燥させます。 原料・基材ごとに最適な焼成温度と時間で焼成します。 基材が変形しないよう、空冷にて徐々に冷却します。
ライニングの場合、9〜11の工程を繰り返します。

製品検査後、納入
各種検査をし、必要とあらばデータシート添付にて納入します。


では、それぞれの加工方法の特徴と用途などをご説明いたします。



コーティング 従来、コーティング材として用いられてきた主なフッ素樹脂は、PTFE、FEP等が主流ですが、これらは水性、あるいは有機ディスパージョンの形態で使用されています。
一方、静電粉体塗装は
フッ素樹脂を粉状の形態で加工(コーティング)するもので、塗装用ガンから粉末状のフッ素樹脂を霧状に噴出させ、基材に塗着させ均一な膜(フィルム状)を形成させる方法です。
塗膜については通常
50μ〜70μ、場合によっては120μ程度の塗膜がワンコートで可能です。
ライニング 静電粉体塗装は特に耐薬品性を要求される場合に最も有効的な塗装方法ですが、化学プラントの様に厳しい耐蝕性が要求される場合は、更に数100μの厚膜ライニングを必要とします。
このような場合には重ね塗りという数回の吹付―焼成の繰り返し操作により、
500μ〜1000μ程度の厚膜を得る事が可能です。

コーティング・ライニングの考え方
フッ素樹脂は優れた特性をたくさん持っていますが、その使い方を間違えると大変です。
例えば、一般食品工業用品や身の回りの家庭用品に使用される場合は、多少のピンホールは許される範囲ですが、同じ塗料を
化学プラントなどの工業用品に使用された場合はどうでしょうか?
ピンホールの介在により膜の剥離が生じ、せっかくの防蝕対策が無になります。
コーティングまたはライニングの
目的、用途、条件を確実に把握し、塗料を選定してから加工を開始する姿勢が大切であると我々は考えます。

コーティング・ライニング加工では、ほとんどの薬品に対し極めて高い安定性を備えたETFE、PFA、FEPの3種類のフッ素樹脂がお勧めの塗料ですが、
ここではETFE(商品名:フルオン®ETFE<旧名:アフロンCOP>)をご紹介いたします。
※フルオン®は旭硝子(株)の商標です
平成13年10月1日、旭硝子(株)製のフッ素樹脂、フッ素ゴムの
統一商標として、「Fluon®(フルオン)」が採用されました。

当社での表記も、順次「フルオン」に変更していきます。
写真によるフルオン加工工程はこちらをクリックして下さい。

特徴
・連続塗膜(フィルム状)の為、ピンホールなし
・塗膜厚はワンコートで50μ〜120μ、ライニングの場合300μ〜1000μ程度まで可能。
・強酸、強アルカリに侵されない耐蝕性と耐薬品性
・母材との密着性が強固で完全密着ライニングはマイナス圧の条件下でも使用可能。

用途例
画像をクリックすると拡大します。
・半導体製造装置の周辺機器(耐薬品性と非粘着性)
・化学プラント部品(重防蝕と非粘着性)
・食品工場プラント部品(非粘着性と滑性) 業務用鍋
・工業用機械装置(耐蝕、耐薬品性)
その他、様々な用途に応用されています。
フルオンETFEの耐蝕性データシートはこちらをクリックして下さい。

フルオン加工時の耐蝕ライニング用機器の設計基準について
フルオンETFEライニング用母材については一般の樹脂ライニングの基準とほとんど同様ですが、項目の一部については次の基準になります。

(1)母材の肉厚は3o以上が必要である。
(2)缶体の場合、構造が本体と蓋に分離されていることが条件となる。
(3)角や隅の丸みは凸部では3o/R以上、凹部では5o/R以上が必要である。
(4)付属するノズルの口径は2B以上で、ノズルの長さは口径により次表の通りである。
呼び径 長さo(Max)
2B 150
3B 250
4B 500
止むを得ない場合
1.5B 50

加工工程設計基準の図説はこちらをクリックして下さい。

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PTFE 乳化重合法により生成されたPTFEはディスパージョンと呼ばれています。
粒子を水に分散(ディスパージョン)させ、濃度調整後、界面活性剤を添加した懸濁液の事を言います。
金属等へのコーティングは下地処理後エナメルをスプレー塗装し焼成します。
【特徴】
自己潤滑性、非粘着性が優れているので、一般食品工業品に使用されます。
但し、懸濁液を拡散して吹き付けるため、ピンホールが発生するので耐薬品には不向きです。
FEP 塗装方法はPTFEと同じです。耐熱性はPTFEに比べると若干劣りますが、焼成時に溶融するのでPTFEと比較するとピンホールは少なくなります。
【特徴】
非粘着に優れ、工業用金型に使用されます。但し、エナメルでコーティングの場合、その焼成温度が200℃〜400℃と高温の為、焼成により溶解したり分解する素材はコーティング出来ません。又、銅、銅合金の様に焼成により表面に酸化膜が生ずるものはコーティング後、その酸化膜ごと剥離してしまう事が多いので、事前にニッケルメッキ、クロムメッキ等の処理を行うことが必要です。
変性フッ素樹脂塗料 熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂をバインダーとしてフッ素樹脂(PTFE又はFEP)を添加し、コーティング用に開発されたフッ素樹脂系塗料をいいます。
【特徴】
バインダーの種類によっては室温で硬化する塗料や、80℃〜150℃の比較的低温焼成可能な塗料もあり、プライマー等の下地処理が不要な為、
加工工程が省略出来ます。用途に合ったものを選定すれば、その利用範囲は広がるでしょう。

特徴
・あらゆる使用条件下での低い摩擦係数
・優れた離型性(非粘着性)
・-260℃〜+260℃の広範囲な使用温度
・低温焼付可能
用途例
・各種金型(厳しい非粘着性)
・工業食品機械部品(非粘着性)
・工業用機械部品(滑性)
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